ルール

■個性と判定

PCは自由に個性を設定することが出来る。これは例えば「軽音部員」や「説得」など、特定の言葉で表されるものであり、「軽音部員」なら音楽に関する知識を持っていたり楽器を教室に置いていたりする、「説得」なら自分以外の人物に対して自身の主張を理解させることに長けている、など、その言葉に関係する妥当そうな能力を有することを意味している。

プレイヤーは個性ポイントを１使用することでこうした個性を１つ所有することが出来る。また、望むなら個性ポイントを２使用して「軽音部員Lv.2」、あるいは個性ポイントを３使用して「軽音部員Lv.3」のようにより質の高い個性を所有することも可能である。個性の最大レベルは３である。

判定はPCの行動が成功するかどうかを決定する処理であり、GMはまず判定の難易度を設定する。PCは２Dを振り、その値が難易度以上であれば判定成功となるが、この時に「課された判定が自身の個性を活用することでより容易に対処出来るだろう場合」にはそうした旨を宣言して演出を行い、GMが認めた場合には代わりに３Dを振ってその中から判定に適用する２つを選択することが出来る。

質の高い個性を有している場合、それが「Lv.2」の個性であれば４Dを振ってそこから２つ、「Lv.3」の個性であれば５Dを振ってそこから２つというように、より多くのダイスを振ることが出来る。

ただし、同一の判定に対し複数の個性を適用することは出来ない。また、同じ個性を連続して使用することは出来ない。

■ゴリラ

ゴリラである。強い。

以下のような多様なゴリラが存在する。

①ゴリラ

ゴリラ。その有り余る筋力を存分に活かしたパンチやタックルを繰り出してくる。

▶体力８　攻撃力４

②ゴリラ・ゴリラ

学名で言うときのゴリラ。ゴリラよりもオフィシャルな呼称のため、それに見合うような大型で肉体的・ゴリラ的にも発達した個体が確認されている。

▶体力１３　攻撃力７

ゴリラ・ゴリラを倒した時にはバナナを１つ獲得する。

③ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ

またの名をニシローランドゴリラ。ゴリラの群れをまとめ上げる親玉であり(名に付くゴリラの数が多いほど偉いから)、当然極めて強力な攻撃を行ってくる。この個体とまともにやり合うのは非常に危険な選択で、PC達は全身全霊でもって会敵を回避しなければならない。

▶体力２０　攻撃力１０

▶攻撃後、その攻撃で与えたダメージと同じだけ対象のゴリ値を上昇させる。

ゴリラ・ゴリラ・ゴリラを倒した時にはバナナを３つ獲得する（偉いゴリラはより多くのバナナをもっているから）。

なお、言うまでもないことだがゴリラは「バナナ」に目がなく、これが視界に入れば他のあらゆる行動を放棄してでもバナナの方に全意識を向け、その入手を最優先行動として認識する。

■戦闘

止むを得ずゴリラと対峙する場合には戦闘が発生することになる。戦闘では各キャラクターが「全ゴリラ→全PC→全ゴリラ→…」の順でまとめて攻撃を行う。

PCの攻撃では、まず攻撃に使用する個性を指定し、それを活かして攻撃を行う様子を演出する。そして指定した個性で難易度８の判定を行い、これに成功すればゴリラに１Dのダメージを与える。

ゴリラの攻撃では、

・攻撃対象となったPCは１Dを振り、(PCの現在体力)以下の値が出れば、ゴリラの余りにも強烈な攻撃を避けることが出来ずに体力を１減らす (※1)

という処理をゴリラの攻撃力と同じ回数繰り返して行う。

このダイスロールの際にはキャラメイク時に決定した「どうしても生き延びなければならない理由」を取り上げてPCが必死にゴリラの攻撃を対処しようと熱く努力する様を演出することで、本来有している以上の運命的な力を発揮することを願ってもいい。儚い願いである。

■ゴリ値

ゴリ値とは我々人類の根底に存在する、類人猿としての本能的でゴリラ的な衝動の覚醒度合いを示す値である。

シナリオを進行する中で、PCが突然ゴリラと至近距離で鉢合わせる、ゴリラの天を衝くようなドラミングを耳にする（ドラミングの際の手の形はグーではなくパーであることに注意）などした場合には、本能的でゴリラ的な衝動が覚醒しようとするのをどれだけ抑えることが出来るか、以下のゴリ値チェックをGMが指定した回数繰り返し行うこと。

●ゴリ値チェック

１Dを振ってPCの現在のゴリ値以下の値が出れば、ゴリ値を１上昇させる。 (※2)

ゴリ値が一度に２以上増えたPCはゴリラになる。これは「一時的なゴリラ」であり、時間にして1分程、戦闘中であれば１行動手番ほど自我を失ってゴリラとして振る舞う（人間的な行動が行えなくなる）。

ゴリ値が６になったPCはゴリラになる。これは「不定のゴリラ」であり、つまりゴリラである。

ゴリラになっているPCは他のPCに伝わるような言語を発することが出来ない。更に、一時的なゴリラになっている間はそのPCを操るプレイヤーも同様である。

（選択ルール：

　望むなら、PCが不定のゴリラになったらプレイヤーもゴリラとして振舞うことにしても良い）

■バナナ

バナナ（甘蕉、実芭蕉、英: banana [bəˈnænə, bəˈnɑːnə]、学名 Musa spp.）はバショウ科バショウ属のうち、果実を食用とする品種群の総称。また、その果実のこと(wikipediaより)。大地の恵みの最たる例であり甘美なるフルーツの王。ゴリラが求めてやまない存在である。

PCがこれを食べた場合には体力を１D回復する。

※1,2

ダメージ処理では「ピンチになるほど頑張って粘る」ことが自然と可能になり、一方ゴリ値チェックでは「一度ゴリ値が上がり始めるともう止められない」形になる。